熟年離婚の慰謝料

熟年離婚とは、結婚してからの期間が20年以上ある夫婦が離婚することをいうとされています。近年、熟年離婚は急増傾向しており、離婚理由のひとつとして、団塊世代の夫婦が夫の定年退職や子供の独立の時期に差し掛かっていることが挙げられます。この世代の夫婦は他の世代に比べて人数が多く、夫が外で稼いで妻は家庭を守るという家庭像があり、何十年も家庭のことは妻に任せきりにしていたことにより、妻の不満が爆発してしまい妻から離婚を決断するというケースが増えていると考えられます。2007年4月から、婚姻期間中に収めた夫の年金を夫婦で分割する「年金分割制度」が、始まった事が熟年離婚を後押しする要因にもなっているようです。また、配偶者に不倫された場合、離婚の有無を問わず配偶者と不倫相手に慰謝料請求をすることが可能です。熟年離婚を考えているならば、配偶者の浮気の証拠をおさえておく事をおすすめします。

■熟年離婚の原因
・浮気・不倫をされた
・性格の不一致
・DV・モラハラをされた
・離婚を計画していた
・子供が自立した
・介護疲れ
・合わない
・一緒に住みたくない
・我慢の限界
・会話がない

■離婚の慰謝料とは
離婚の慰謝料とは、離婚に至る原因や離婚そのもので精神的な苦痛を受けた場合に請求できる賠償金のことです。離婚原因が相手方の落ち度に起因する場合に慰謝料請求が発生することになっているので、離婚すれば必ず慰謝料がもらえるというわけではありません。

■熟年離婚で慰謝料を請求できない理由
・性格の不一致
・重度の精神障害
・自分にも非がある
・信仰や宗教の違い

■熟年離婚で慰謝料を請求できる理由
・暴力や暴言
・悪意の遺棄
・セックスレス
・不貞行為

■慰謝料以外で請求できるもの
・財産分与
・退職金
・年金分割

熟年離婚の場合、婚姻期間が長くなることから慰謝料請求の相場が高騰するケースが多くなっています。離婚の慰謝料請求権は、離婚届を提出した日から3年で時効になっています。自分が有責性のある行動をとってしまったことにより、慰謝料が減額されてしまう場合もありますので注意してください。

■熟年離婚のメリット
・ストレスから解放された
・自由になった
・親戚付き合いがなくなった

■熟年離婚のデメリット
・寂しくなった
・金銭的に不安
・離婚をして疎遠になった人がいる

■熟年離婚の注意点
熟年離婚で後悔しないようにするためには、熟年離婚後の生活に困窮しないように資金計画をしっかりと立てておくとよいでしょう。離婚のときに得られるお金を把握し、定期的な収入を得られるようにしておくことが大切です。また、日々の生活で孤独を感じないように、積極的に人との交流を持つようにすることをおすすめします。友人と会ったり、趣味などで、人とたくさん接するようにするとよいでしょう。

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